机上(Web)講座(安全な山登りを目指して)

最新情報


昨年の山岳遭難2,293件  

最多更新、7割超が中高年齢層

 

昨年1年間に全国で発生した山岳遭難事故は2,293件(前年比121件増)、遭難者は2,794人(81人増)だったことが6月18日。警察庁

                                 のまとめで分かった。いずれも記録が残る1961年以降最多だった前年の数字を上回った。死者・行方不明者は前年より9人少ない311人だった。

警察庁によると、遭難者の77.0%に当たる2,151人が登山目的で、40歳以上が76.4%の2,136人に上がった。死者・行方不明者のうち60歳以上が214人で、68.8%を占めた。

都道府県別の発生では、長野県が272件で最も多く、富山県の133件、北海道の120件が続いた。本県(長崎県)は9件だった。

また、携帯電話や無線を使って救助要請したケースは遭難事故の75.4%を占めたが、警察庁の担当者は「山岳では通話エリアが限られているので注意が必要」とした上で、「体力や経験に見合った山を選び、安全な登山計画を立ててほしい」と話している。

(6/19 長崎新聞資料による) 

塾長よりコメント

皆さん、自分だけは絶対ケガしないと思って山登りしていませんか?ケガするような山には登っていないって言っていませんか?

それは危険です。最近のリスクマネジメント(危険予知)では「絶対」という言葉を使わなくなりましたよね?

そうなんですよ。もう、絶対って事はないんです。アウトドアスポーツは非常に楽しい運動ですが危険と隣り合わせと言うことを忘れてはいけません。山登りに関しては、ケガしない、遭難しないための準備を怠らない事が一番大切な事です。

そこで、山登りの三種に神器って知っていると思いますが、私が山登りを始めた頃は、雨具、登山靴、リュック(ザック)と言われていましたが、最近は新三種の神器と言ってストック(ポール)、アミノ酸系サプリメント、スポーツタイツなど20年前にはないものが言われています。

でも、古い言葉だからと言って無視する訳にはいけません。私はこの中から雨具を一番大切に思っています。侮ることなかれ、雨具です。

天気予報での晴れマークや、出発前についつい晴れ間が見えているとリュックが嵩張るから、重たいからの理由で雨具を持って行かない人が大勢います。山の天気は変わることが良くあります。雨が降る→身体が濡れる→体温が下がる→行動出来ない→遭難のパターンです。弁当、水は誰かが持っていれば貰うことが出来ます。極端な話、二日くらい飲まず食わずでも人間生きてゆけます。雨に濡れて、低体温症にでもなると一晩で死んでしまいます。雨具の予備って誰も持って行かないでしょ?貸してあげたくても貸せないのが雨具です。少しでも寒いと感じたら防寒用にでも利用出来るし、もしけが人が出たときでも雨具とリュックを利用した背負い搬送も出来ます。

さぁ、山登りで自分の安全を守るためには、先ず山登り用の雨具を準備して、楽しい安全な山登りを心がけましょう。